本会では、ご利用者の状態に応じて、福祉用具の計画的なサービス提供を支援するためのツールとして、２００９年に「福祉用具個別援助計画書」を開発。次いで２０１０年には、計画書に基づく定期の訪問確認により、適切な利用を支援するためのツールとして、「モニタリングシート」を開発しました。そして現在、多くの福祉用具専門相談員がこれらのツールを活用して、質の高い福祉用具のサービス提供に努めています。一方、これらの普及に伴い、より使いやすさを求める様々な意見も寄せられました。本会では、現場で実際に使用する方の意見を尊重しながら、バージョンアップを図るべく研究委員会を設置。１年に亘る検討の結果、この度、改訂版を発行しました。福祉用具関係者の皆様には、より使いやすいものとなりましたので、ぜひ改訂版をお使い頂き、計画の作成、定期の訪問確認にご活用下さい。
また、保険者、ケアマネジャー、介護関係者の皆様には、引き続き「福祉用具個別援助計画書」「モニタリングシート」の普及にご理解とご協力をお願い致します。
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「ふくせん福祉用具個別援助計画書」「ふくせんモニタリングシート」の改訂にあたって
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研究開発プロジェクトチーム
委員長 白澤政和
このたび、「福祉用具個別援助計画書（標準様式）」（2009年開発）、「ふくせんモニタリングシート（訪問確認書）」（2010年開発）をより使いやすいものとするため、これらの改訂版を作成しました。改訂にあたり、研究開発プロジェクトチームを発足し、ふくせん会員へのアンケート調査を行い、得た意見を基に検討を行いました。より活用しやすいものとなりましたので、福祉用具専門相談員には、ぜひこれらを活用していただきたいと思います。
福祉用具専門相談員は、ケアプランに基づき、利用者の心身状態や社会状況を詳しくアセスメントし、適切な福祉用具を提供します。さらに、モニタリングシートを使って家庭訪問し、ニーズに合わせた福祉用具の変更や、使用中の福祉用具の機能や使い方の確認を、利用者やケアマネジャーと相談しながら行います。その際に変更内容を書面に記述し、個々の利用者を支えるチームメンバーの一人として、他の専門職と情報を共有する必要があります。
そのためには、福祉用具個別援助計画を作成し、これに沿った計画の実施が必要不可欠です。選定理由を明確にし、利用者の理解を得ながら福祉用具サービスを提供することで、福祉用具専門相談員が福祉用具の「運搬人」でなく、「サービス提供者」の一員としての役割を果たしていくのです。
すでにほぼすべての福祉用具専門相談員が、サービス担当者会議に出席しているのが現実です。福祉用具個別援助計画を作成・実施することで、チームメンバーの一人として情報交換・役割分担の確認が可能となります。ただし、福祉用具専門相談員は毎回のモニタリングにおいて、福祉用具の点検にとどまらず、利用者の状況をアセスメントし、計画を作成・変更していくことが不可欠となります。
福祉用具のレンタル制度では、個別援助計画の作成は義務付けられていません。しかし、事業者は自主的に計画の作成に取り組み、利用者のニーズに応える業務を行い、レンタルの意義を確認していく必要があります。ぜひ、福祉用具専門相談員には改訂版「ふくせん福祉用具個別援助計画書」、「ふくせんモニタリングシート（訪問確認書）」を活用していただき、また管理者にはその活用支援に努めていただきたいと願っています。
研究開発プロジェクトチーム役員名簿
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●委員長
白澤 政和（桜美林大学大学院老年学研究科 教授）
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●副委員長
東畠 弘子（福祉ジャーナリスト／医療福祉経営学博士）
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●委員
岩元 文雄（株式会社カクイックス ウイング代表取締役社長）
加島 守（高齢者生活福祉研究所所長／理学療法士）
西野 雅信（千葉県福祉ふれあいプラザ・介護実習センターマネジャー）
野村 幸司（株式会社ヤマシタコーポレーション名古屋ショールーム係長）
肥後 一也（株式会社カクイックス ウイング宮崎営業所長）
渡邉 愼一（横浜市総合リハビリテーションセンター医療部理学・作業療法課長／作業療法士）
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